満願寺三面大黒天
平成14年5月27日比叡山延暦寺大黒堂にてお授け頂いた本尊であります。現在の満願寺本堂建立の折、棟札と共に発見されたのが、元美保関(三穂関)奥ノ院を移し当山奥ノ院とした宇賀弁財天であり、その弁財天が丑大黒天の後ろに祀られていた開けずのお厨子の中から現れたのです。京都にて修復後完成した本堂の本尊の後ろに大黒天と共に安置したところ、その右に四天王の一人毘沙門天が安置されていたのです。お蔭さまで本堂の借金を早期無事返済することが出来ました。思議なり思議なりです。比叡山参拝の折、縁あって延暦寺様より勧請するに至りました。白木の像でしたが、即京都にて彩色を施したのが現在の三面大黒天さまです。
元の比叡山三面出世大黒天の由来は、比叡山の栞によると、1200年の昔、比叡山開祖 伝教大師 最澄上人が、根本中堂ご創建の折、一人の仙人が現れましたので「あなたは どなたですか、そして何しに来られましたか。」と尋ねられると、その仙人は「普利衆生、皆令離苦、得安穏世間之楽及涅槃楽」と法華経のご文を唱えてこたえられました。これを聞いた大師は「それなら比叡山の経済を守って下さい」と申されますと、「私は、毎日三千人の人々の食糧を準備しましょう。それから私を拝む者には福徳と寿命を与えます。」と約束されましたので、大師は、この人こそ三面大黒天に違いないと思い、早速身を清め、一刀三拝して三体合形の尊像を彫み、安置されたのが三面大黒天であります。
その後、豊臣秀吉がこの大黒天に出世を願い遂に豊太閤となったことから三面出世大黒天と敬称され、福徳延寿をお授けになる大黒天として、自他安楽の道を願う人々の信仰を受けてきたものです。と説明してございます。
三面の姿は食生活をお守り下さる「大黒天」を中心に、右には、勇気と力を与える「毘沙門天」、左には、美と才能を与え、もと水の神様とされる「辨財天」が合体した尊像です。
ご真言は 中央 大黒天 オン マカキャラヤー ソワカ
右 毘沙門天 オン ベイ シラマンダヤ ソワカ
左 弁財天 オン ソラソバ テイエイ ソワカ
縁日は干支の甲子(きのえね)の日です。
平成30年は2月1日(木)、4月2日(月)、6月1日(金)、7月31日(火)、9月29日(土)、11月28日(水)の日がご縁日です。
61日ごとに巡ってきます。今年もおかげを頂いて下さい。